よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

夫のお母さんになる?

 お腹も明らかにぽっこりしてきた妊娠16週。それとも17週になったんだっけ。母子手帳を確認しないと、わからなくなってきた。

 私はもともと、女性的な気遣いが苦手というか、そんなに女っぽくない。男っぽいわけでも、中性的なわけでもない。ただ、女性らしさが足りないだけ。母性もそんなに強くない気がする。末っ子なこともあって、小さい子の扱いもわからないし。

 それに比べてうちの夫は、私よりも基礎化粧品が充実しているし、友達と長電話したりもするし、女っぽいところがあると思う。母性的でもあると思う。今も、ほとんど忘れずに朝晩、お腹の子に話しかけてくれる。朝眠い中仕事に行く前、夜遅く疲れて帰ってきてから。他人事のように、すごいなと思ってしまう。「おはよう」「おやすみ」「起きてる?」「元気?」「大きくなるんだよ」と、話は尽きないようだ。自分がお母さんとして十分に機能できるか心配だけど、こんな夫がいてくれれば、安心して子供を産めると思う。

 そんな夫だけど、子供っぽいところもある。おならをして嬉しそうにしていたり、ご飯の前後にクッキーをつまんでいたずらっぽい得意げな顔をしてみたり。この間は、私の大きくなってきたお腹を触りながら、「妻ちゃんお母さんになるんだね。っていうかもうお母さんだね!」と言って、何だか満足そうな顔をしていた。いや、あなたのお母さんじゃないんだけど、と反射的に思わせるような素振りだった。でもよく考えれば、夫は早くにお母さんと別居して寂しかったと常日頃言っているし、私が子供をもって家庭的になって、夫にも安らげる家庭を作れたらいいのだと思う。夫が今度は外に「女」を求めない程度に。私はこの家の「お母さん」になりたいと思う。