よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

自分だったら

 もし私の両親がどんな理由でも出生前診断を受けなかったり、陽性でも出産することを選んだり、偽陰性だったりして、私が生まれてくることができたのなら、私はとてもラッキーだと思う。発育が遅くても、最終的な到達地点が多くの人と違っても、それが私の人生として、大切にして欲しいと思う。

 私がチョコレートが大好きとして、両親が死んだ後に、チョコレートを与えてくれる人がいなかったり、チョコレートが食べたいということを伝えられなかったり、チョコレートを自分で買うことができなかったとしても、そんなことは大したことじゃない。それよりも、いつかチョコレートが食べられなくなることが可愛そうだからと言って、はじめからチョコレートがもらえなかったり、あるいは私の人生自体が無い方がいいなんて思われたら、嫌だ。

 とにかく、私も一人の子どもとして、生まれてきたことを手放しで喜んでもらいたいし、悲しみや心配で泣かれたくなんかないし、当たり前に祝福してもらいたい。

 私はお母さんになることばかりで頭がいっぱいで、子どもとしての気持ちを忘れかけていた。私の子ども、たっちゃんはダウン症候群をもって生まれてきた。私が子どもだったら、と考えれば、何も迷うことはない。