よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

子どもの成長に励まされて

 2か月になった子どもは、あーあーうーうーとよくしゃべる。おもちゃに向かって手を伸ばすしぐさも見られるようになった。何より、おっぱいを飲むのが上手になって、悪戦苦闘して変な姿勢で飲ませるせいでの肩こりも軽くなった。

 子どもの成長が実感できると、安心して、自信が持てるようになる。自然と、他人と比べることもなく、子育てを満喫できる気分になる。この子はダウン症候群をもっているから成長はゆっくりなんだろうな、と思っても、穏やかな気持ちでいられる。ありきたりの言葉だけど、この子なりの発達を見守っていきたいと思う。

 初めて家族会の集まりに顔を出してみたら、リンゴ農家みたいな気分になった。私はリンゴを育てたことはないけれど、祖父母がやっているからここは許してもらおう。私のリンゴちゃんどうですか、丸くておいしそうでしょう、という感じ。あの子は月齢のわりに大きいな、あの子は手足をよく動かすな、でもうちの子だって、とライバル意識みたいな熱いものが芽生えてきた。今まで一人で家で、育てられるかしら?なんてなよなよ思っていたのに。この子には知的障害があるから、受験戦争や就職活動とは無縁だな、と思ってささやかな心の安寧を得ていたのに、競争心溢れる教育ママになってしまいそうだ。