よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

小さな生き物を育てる

 腕にシールを貼られた。たっちゃん2歳。シール遊びを、こんなに早くできるようになるなんて、思わなかった。器用に、シールを剥がしたり貼ったり。

 私もシールを貼った記憶がある。たぶん、兄に。仲良しで、大好きで、よく遊んでもらっていた。兄弟と言うのも不思議な関係だ。大人になると、よくわからない。小さな仲良し兄弟は、何か動物的なつながりだと思う。

 名もない、大抵みんなが小さい頃にやることってあるよね、と思った。人にシールを貼るのもそう。他には何だろう。穴を掘って何か埋めてみるとか。家族の似顔絵を描くとか。小さな人間って不思議な生き物だ。

 魅力的な大人って、どうして少ないんだろう。子どもはみんな、面白いのに。それなのに、この子の速い成長を喜ぶのも訳がわからない。ずっと、今みたいな、素敵な小さな人間でいて欲しいとはやっぱり思わなくて、せっせと水をやったり日に当てたりしてしまう。悲しい人間の性だ。