よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

マルチタスクをメタ認知する

 覚えたことはどんどんやってみたいというお年頃の、絶賛2歳児たっちゃん。ゴミはゴミ箱に捨てるということを覚えたけど、何をゴミと判定しているのかは謎。でも、床に落ちていた糸くずなんかを器用に拾って、ゴミ箱まで捨てに行ってくれる。

 小さなおててをぎゅっと握っていくのだけれど、ゴミ箱にたどり着く前に手を開いてしまう。何かに気をとられたりして。それでも、ゴミ箱の前まで来ると、もう一度手を握り締めてから、ゴミ箱の上でぱっと手を開く。そして満足そう。

 本当はゴミを捨てられていないのだけど、ゴミを捨てるという目的と動作については理解している様子だ。マルチタスクがまだできなくて、他のことに気を取られたとき、ゴミ捨て作業を並行して継続することはできないのだろうか。ゴミを捨てようとしていたり、他のことに気をとられている自分を、そしてその二つ(ゴミ捨てと気をとられること)の動作が矛盾していることを、一段上から眺めるメタ認知の視点をまだもっていないのだろうか。結局ゴミが捨てられていないことにも気づいていないし。まだ目の前の一つのことに夢中になっちゃうのね。

 でも手の中にゴミがないことに、あれっと気づかないのかしら。そこに気づいたら、一歩先に進めるね、たっちゃん。今度は大きめのゴミを捨てるように頼んでみよう。そして、ゴミ箱で、手の中からゴミが出てこないことを言ってみよう、あるいは私が途中に落ちたゴミを拾って見せよう。そしたらどんな顔をするかな。