よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

自分を知るって簡単なことらしい

  普通の子どもを育てたら、その成長スピードについていけないんじゃないかと思う。半分の速さと言われるうちの子でさえ、お母さんを置いてけぼりにして、どんどんどんどん進んでいく。

 鏡の中の自分を認識できるようになるのはいつかしら、なんて思っていたのに。バアバがまた新しいお洋服を着せてくれて、そうしたら鏡を指す。抱っこして連れて行けと。なんと、洋服の似合い具合をチェックしているではないか! バアバに聞いたら、「そうよ、お洋服を褒めると鏡を見たがるわよ」と涼しい顔。おしゃれ好きなバアバが教えたんだな。お母さんは30代女性にして、そんな習慣を持っていない。

 これだけなら、バアバが教えた通り、服を見るために鏡を見るだけかもしれない。でも、鼻血を出しても気づかないで顔を拭くのを嫌がった時、鏡を見せたら大人しく拭かせたそうだ(2歳になってから初鼻血があって、何回か出している。鼻をほじって傷がついた疑惑)。自己像の認識ができているな。

 どうやって自分の傍から見られる姿を知るんだろう。鏡像を自分のものと認識するようになるんだろう。その疑問が解けないまま、たっちゃんはひらりとその発達課題を飛び越えていた。お母さん、またうっかりしちゃったな。