リアルショップで気が変わる

 散歩がてらスーパーに行ったら、並んだ魚が非日常の空間を作り出していた。実店舗で商品を選んで買うというのが、ノスタルジックなイベントみたいになってきた。もっぱらアマゾン、ネットスーパー、ゾゾ、その他。漁師町の人からしたら、魚が並んでるのが日常でしかないんだろうに。意外に不均一な日本人。

 一匹なりの魚なんて、なかなか手が出ない。でも、小ぶりの鯛が立派な割に安くて、何より「調理します」と鮮魚コーナーに札が立っている。ニャタに煮魚を食べさせよう。

 店員さんに煮魚の旨を伝えて、三枚おろしでお願いする。離乳食だからね、骨の部分は無い方が安全なんだ。でも、おばちゃんって感じの店員さんは、私が新米ママなのを見て取った感じで、遠慮がちながら、「背骨の間にもけっこう身がついてますよー」「頭の部分も味がでますよー少しだけど身もあるしねー」と、お頭別添え二枚おろしへと誘導してくれた。

 やっぱりインターネットの世界から出て、リアルワールドに生きなきゃいけないなーと思いながら、きれいに処理してもらった魚パックを手に家路へつく。ニャタに美味しい煮魚を食べさせてあげられるよ、アラの出汁も効いたやつをね。