よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

人気の育児グッズを使いこなせなかった

 世の中に星の数ほどある知育玩具なのに、どの療育施設に行っても、置いてあるおもちゃは似たり寄ったり。ロディとか、アンパンマンの室内用ブランコとか。トランポリンとか、ウレタンブロックとか。

 これも定番だけど、自宅で買いやすい大きさや値段なのが「くもん くるくるチャイム」。立ち上がってボールを入れればPTになるし、ボールをつかんだり離したりはOTになる。螺旋をコロコロ落ちていくボールで、視覚と聴覚の感覚統合にも使える。

くもん くるくるチャイム (リニューアル)

 ニャタに与えたのは何か月の頃だったか、順調にお座りが安定してきたのに、ぜんぜん立っちをする気配がなくて、あれれってなってきた頃。何事もモチベーションが大事と、くるくるチャイムを台の上に置いて、さあボールを入れるために立ってみようか!みたいなシチュエーションを作ってみた。そうしたらニャタの方が一枚上手で、「台から降ろして」と両手でチャイムを抱え降ろすサインを盛んに出してくる。呆れて床に置いてあげれば、どかっと座ったまま、両手を伸ばして器用にボールをコロコロ。

 まあ子育ては思い通りに行かない。療育とか言ったって、なかなか理想の効果は期待できない。それでも、2歳を過ぎたニャタは、久しぶりに押し入れからチャイムを自分で引っ張り出してきた。自分で台に乗せて、見せつけるように立ったり座ったりしながらコロコロ、チーン!とやっている。…わかってんじゃん、スクワット動作をして欲しかったんだって。そのこと覚えてるし、何か月も経ったのに。

 ニャタにはニャタの世界があって、まあ療育もほどほどにということだ。そんなに心配いらないよということだ、僕はなるようになるんだし、まあ見ててねと。見てると面白いよ、と。大好きだからね。