ニャタはお菓子を好まない。誕生日には、バアバが好物の煮魚を作ってくれた。誕生日ケーキの代わりには、ニャタのリクエストに応えて、療育のお誕生日会で使っているのに似た大きな模型のケーキを作ってくれた。 ニャトは何でも食べるが、まだ何でも食べさせ…
ジイジがニャタに、「この夏たくさん歩いて、足はだいぶ筋肉がついた。腕がまだ細いから、体操をしよう」と言った。ニャタはバアバに、「足は筋肉だけど、腕が細いから、体操する」と伝えた。バアバはニャタに、「そんなことないよ! 腕も筋肉がついているよ…
ふと見たら、ニコニコしてピチャピチャ叩いていた。ニコニコで良いけど、何だかやたらニコニコだな。っていうか、ピチャピチャ? 目を離したつもりはないけど、コップをひっくり返して、溢れた水を手でピチャピチャ遊んでいた。やるな、ニャト。やってくれる…
とにかく、何もできなかった。オムツも替えられないと思ってしまった。できないじゃ済まないのに。手は動く、痛いけど、赤ちゃんの世話ができないほどではない。今思えば、頭が動かなかったのだ。思考抑制というらしい。暗い気持ちでは無かったので、楽しく…
ジイジとバアバは近所で別居している。直接の連絡は、ほとんど取っていない。それなのに、ジイジが西瓜をくれた日にバアバが桃をくれたり、10分も違わずに電話をかけてきたり、ニアミスを頻発する。性格の不一致があるとは言え、いわゆる長年連れ添った夫…