よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

親子の絆ってなんだろう

 夜中の授乳のせいで眠い。でも、眠いだけでよく生きていけていると思う。出産前は、8時間は寝ないとだめ、6時間睡眠が続くと辛い、なんて思っていたのに。今では2,3時間の睡眠が、一日に1,2回。それでも、授乳で起きるたびに赤ちゃんの顔を見て幸せだし、仕事はしたいからフルタイムで楽しんでいる。

 山崎ナオコーラさんの「開かれた食器棚」が21トリソミーを扱っているようなので読んでみた。暖かい視線、といった感じで良かった。ただ、赤ちゃんが産まれてから、いっしょに過ごして愛着が湧く前に告知されるのは酷、みたいなくだりがあったけど(寝不足の頭で読んだから正確ではないかもしれないけど、そんな印象を受けた文章があった)、実際に産んだ人間からしてみればお腹の中にいる間もずっといっしょに過ごしているわけで、私は特に名前も早くにつけていたから、たっちゃんとは産まれた時点ですっかり親子の付き合いをしてきた感じで、産後に目で見て手で触って初めて親子ご対面というのならそれは違うな、と思った。

 それでもやっぱり、日々いっしょに過ごしていくことで深まる親子の絆というのもわるわけで、産んだばかりでダウン症の診断がついたばかりの頃には、どちらかというと「ダウン症の赤ちゃん」と思うこともあったけど、子どもがそろそろ3か月になる今では、あくまで「たっちゃんはダウン症も持っている」に過ぎない、という感覚だ。