スペシャルニーズの日々

この世界を楽しく生きていくために。

お花畑と鈍行列車

 世の中のというのは相対的なもので、障害児にも塾があり、出来・不出来が取りざたされ、進学に親の財力も影響する。

 私は受験戦争の中で10代の大切な時間を消費したように思っているから、たっちゃんが生まれて、この子はお受験とは隔離された世界で、穏やかできれいなお花が咲くお庭をお母さんが作ってあげて、そこでゆったりと育てばいい、何て幸せな子なんだろうと思った。ところが、お母さんがよっぽどしっかりしてないと、たっちゃんも競争社会にすり減らされてしまいそうだ。

 もちろん、たっちゃんだってこの社会で生きていくわけで、お花畑に隔離するつもりはない。だけどせっかく、進学校から有名企業への就職という特急列車の切符を持たずに生まれてきたこの子だから、鈍行列車の車窓風景を楽しませてあげたい。

 私はたっちゃんと、相性の良い親子だと思っている。ただの親バカかもしれないけど。お母さんはたっちゃんのことが何だかとってもかわいいし、たっちゃんはこんなお母さんが何となく好きそうだし、私たちはだいたい楽しく、やっていける気がする。いっしょに、心のお庭を手入れしながら、ゆっくり走る列車を選んで。