スペシャルニーズの日々

この世界を楽しく生きていくために。

さようなら家族

 心にぽっかり穴が開くような体験をしたことがない人は、このぽっかり感を理解することはできないんじゃないだろうか。少し前までの私みたいに。

 どうして夫は、いつから、あんな風になっちゃったんだろう。私も悪かったの? それならその方がいい。でも、いくらなんでも、もう、思い出すことに抵抗がある程の、あの出来事たち。しかも、妊娠した後から、子どもに病気があるとわかってからも。

 不憫な我が子(たっちゃん2歳)に兄弟が欲しい。父親も欲しい。そんな気持ちで頑張って来た。でももう、この心の穴は埋められない。許されるなら、たっちゃんの兄弟も父親も諦めて、私はあの人を忘れたい。でも、それって許されるの? たっちゃんはどうして生まれてきたんだろう。病気をもって、母一人子一人で、偶然じゃないよね? それでも生まれてきたかったんだよね? お母さんが、精一杯がんばれば、それでいいんだよね?

 今夜は心の穴がやけにその存在を主張してくる。もう寝よう。ころんと転がった、小さな可愛い生き物の横で。横に行けば、おっぱいを求めてすり寄ってくるだろう。二人くっついて、生まれてくる前みたいに、安心して休もうね。