思い通りにいかないこと、嫌なこと、我慢できない気もちで、手足をばたつかせるしかなかった。畳にひっくり返って、いつもは見ない天井の模様が新鮮だった。土曜の午後の日差しが窓から入っていた。若かった母が、呆れて不機嫌な顔をして立っているのを、下から見上げる格好になっていた。
憶えているのは、大きな子どもになってからも、私はひっくり返ってバタバタをしていたからだ。発達に偏りがあるので。会話をして対処するとか、感情の整理をするとか、苦手だったんだな。今でもそうだけど。
だから、まだたった2歳のたっちゃんがバタバタしているのは、さもありなんと思う。私の子どもという気質をもって、言語障害もあって。ただ、張り裂けそうなその心を思うと、うまくナビゲートして、サポートしてあげなくちゃと思う。
バアバは、無視しなさいという。強化しちゃいけないと。学習性無力にしろってこと? でも、私は抱きしめてあげたい。わかるよ、大丈夫だよ、と言ってあげたい。でも母が、「ここはとても大事なところだ」と譲らない。ごめんね、たっちゃん。大丈夫だよ。