よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

ドーマン法で画期的な育児ができる?

 赤ちゃんを優秀に育てたい人、障害のある赤ちゃんを積極的に育てている人に、ドーマン法は役立つのか?前回の総論に引き続き、各論本の紹介です。

 

赤ちゃんに百科事典的知識をどう与えるか (gentle revolution)

赤ちゃんに百科事典的知識をどう与えるか (gentle revolution)

  • 作者: グレンドーマン,ジャネットドーマン,スーザンエイセン,人間能力開発研究所,前野律
  • 出版社/メーカー: ドーマン研究所
  • 発売日: 2000/03/01
  • メディア: 単行本
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  「赤ちゃんに百科事典的知識をどう与えるか」。右脳開発フラッシュカードみたいなお話。確かに、この本に書いてある方法を試すと、我が赤ちゃんニャタも興味を示してくる。面白い。

 だけどやっぱり、この本に書いてあることの全部が、現代の標準的脳科学に照らして常識的ではない。つまり、盲信して赤ちゃんに負荷をかけると、悪影響になる。

 親子の時間の一興として、ご参考にされても良いと思われました。鵜呑みにしない自信がある方のみにお勧めです。

 

赤ちゃんに算数をどう教えるか (gentle revolution)

赤ちゃんに算数をどう教えるか (gentle revolution)

  • 作者: グレンドーマン,ジャネットドーマン,人間能力開発研究所,前野律
  • 出版社/メーカー: ドーマン研究所
  • 発売日: 2000/09/01
  • メディア: 単行本
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  「赤ちゃんに算数をどう教えるか」。右脳の機能を開発して数を認識することは、七田式もしかり、一定の評価がある方法だと思う。フラッシュカードは、七田式の市販のものより、ドーマン法の方が、うちの子の反応は良かった。カードは作るのは大変だけど、売ってもいる。

 でもやり過ぎは何事も良くないし、特に発達途上の子どもはバランスが大事だからあまり偏らせるのは危険だ。何十という大きな数や、四則演算は、やり過ぎになりそうだ。

 数の概念の入り口としては、特に障害児で自然に獲得するのが難しそうな場合には、有用だと思う。

 

赤ちゃんに読みをどう教えるか (gentle revolution)

赤ちゃんに読みをどう教えるか (gentle revolution)

  • 作者: グレンドーマン,ジャネットドーマン,人間能力開発研究所,前野律
  • 出版社/メーカー: ドーマン研究所
  • 発売日: 2001/03/01
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  「赤ちゃんに読みをどう教えるか」。赤ちゃんって本当に字を認識できるんだね。1歳の頃から、書いてあるものを理解するようになった。でも、本当の意味で「字が読める」わけではないと思う。形のパターンで覚えているんじゃないか。それが悪いとは言わないけど。大人になってからの活きた能力をどれだけ伸ばすのかは、未知数。

 赤ちゃんに読みを教える色々な方法がある中で、やるのであれば、ドーマン法の注意点を守った方がよそさう。n=1のうちの子研究の結果だけど。赤い字で書くとかね。

 

赤ちゃんの運動能力をどう優秀にするか (gentle revolution)

赤ちゃんの運動能力をどう優秀にするか (gentle revolution)

  • 作者: グレンドーマン,ブルースヘイギー,ダグラスドーマン,人間能力開発研究所,前野律
  • 出版社/メーカー: ドーマン研究所
  • 発売日: 2000/03/01
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  「赤ちゃんの運動能力をどう優秀にするか」。まず、盲信すると危険。他の認知機能のみに関する本より、本書は身体能力を扱うので、命を脅かすことにも即つながる。うつ伏せとか薄着とかに関して、現代の常識を優先しないとダメ。それから、やろうとしてもできないことが多い。運動能力を優秀にするというより、優秀だからできるんじゃないかと毒づきたくなるくらい。それでも、目から鱗の考え方にも出会えたから、一読して良かったと思う。でも本当に、自分を偉そうに言うようだけれども、私には医療的知識があるし、仕事上それが無い人とも接している経験から、一般書としては危険すぎると思います。

 

 これらの本、エッセンシャルな点だけまとめて1冊で出版してくれれば便利なのに。そうすれば、余計な、知らない方が良い、現代脳科学とは矛盾する点も読まなくてよくなるし。それじゃ商売にならないのかしら。寝不足な子育て中の親を、特に思い悩むことがいくらでもある障害児の親を、大切に考えて欲しいと思う。ドーマンさんとか人間能力開発研究所だけに向けて呟いているのではなく、この世に声を大にして叫びたいと思う。