差別的な言動を正当化する発言とか、聞きたくない。どこかの誰かを傷つけてまで、欲望をのさばらせるのは醜い。
自分の古傷も疼く。もう聞きたくない。もう疲れた。もう嫌だ。
リアルの限られた世界で、丸裸だった私がかわせなかった攻撃的な言い方は、よくあるパターンで反論しどころ満載だったことは、SNSを多用するようになって知った。でも、あの武器の正体がまやかしだったとわかった今でも、流れた血は取り戻せず、痛みの記憶は消えない。あの時にわかっていれば、傷つきもしなかったのに。
自分よりも大切な自分の子どもが同じ目に合わないように、邪悪な世界に導くことは望むことではない。それよりも、強い心を、傷が浅くすみ、すぐに皮膚が再生する自己を、育ててあげたい。自尊心、レジリエンス、全ては愛された記憶から。ありったけの愛を注ぎたい。そのために、私はもう一度立ち上がる。明るい方を向いて。