実録東京生活

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風邪薬の使い方

 風邪薬は、風邪を治さない。市販の総合感冒薬にも、風邪で発行される処方箋に並んだいくつもの薬の中にも、 抗ウイルス薬は入っていない。ウイルス感染症が、風邪の本態だというのに。

 それでも効いた感じがあるのは、消炎作用のある解熱鎮痛剤によるところが大きい。アセトアミノフェンとか、ロキソプロフェンとか、そういうやつだ。でも、これが怖い。風邪を引いていて体が熱を出そうとするのに、それを抑えるからだ。下手したら、動けてしまう。体が休養を必要としているのに。周囲の人たちも、熱がないなら大丈夫と判断してしまうだろう。特に、休みが必要かどうかを、規則で決める集団などでは。

 持病のない成人なら、それでも体力が持つかもしれない。そして、風邪を引いても会社を休まず家事をこなし、数日のうちには自分の免疫系がウイルスに打ち勝って事なきを得ることで、風邪薬の恩恵にあずかれるかもしれない。しかし、子供や高齢者は、危険だ。預けたい人が風邪薬を飲ますことで、病気を誤魔化される本人はもちろん、感染のリスクを被る預け先の施設に来る子供や高齢者まで、ウイルス感染の脅威に晒される。

 しっかりお休みして療養できるなら、あるいは基礎疾患が無く症状を自覚して訴えられる人なら、風邪薬を飲むことによって高熱で体力を奪われることを軽減したり、痰絡みやしつこい咳の悪循環に嵌ることを避けられたりするだろう。でも、そうではない使い方が蔓延しているのは、なぜ? 風邪薬が売れて喜ぶ人は誰だろう、と考えてしまう。f:id:tokyowonderpeople:20180127225105j:plain