実録東京生活

この世界を楽しく生きていくために。

子供のせいにはしたくない

 ニャタが寝て、静まった夜。ババがお風呂から上がってきて、言う。

「腰が痛いわ。あの子、重くなってきたし。今日も抱っこ抱っこで大変だったのよ」

私はモヤモヤする。ババの腰が痛いのは、ニャタのせいじゃない!と叫びたい。ババは元々腰痛持ちだし。ニャタを日中ババに預けているのは、私が働いているから。夫と同居していたらどうだったかはわからないけど、どちらにしてもニャタのせいじゃない。体重が増えてきているのも、まだ歩けないのも、ニャタのせいじゃない。

 私が子どもの頃、やっぱりババに言われた。

「あなたは赤ちゃんの頃とっても甘えっこでね、いっつも抱っこだったから、ママは腰が悪くなったのよ」

子供心に、大変申し訳ないことをしてしまったなあ、と罪悪感に苛まれたものだ。今思えば、大して意味のない、どちらかと言えば愛情のこもった言葉なのかもしれない。よくある親子の会話なのかもしれない。でも、子供は傷ついた。やっぱり、良くないことの原因みたいに言われるのは嫌だ。それに、子供は事の重大さとか、対処法とか、いわんやそれがただの日常会話なのかどうかなんて、判断がつかない。ただ、小さな胸にズドンと黒い塊を抱え込んでしまうのだ。まあ、聞き流す時もあるだろうし、すぐ忘れることもあるだろうけど。でも私は、このエピソードはずっと気になっていて、だからこそ同じようなことをニャタが言われるのが我慢ならないのだ。

 小さな子供に何かを負わせることのないように、気を付けていきたい。ニャタには私と同じ思いをさせたくない、なんていうとひどい母親に育てられたみたいで、話がおかしくなるけれど。ニャタには快活な子に育ってもらいたい。私はもう、自分でも自分が面倒くさい。