二足歩行を獲得した生き物、ニャタ。2歳半にして、歩いているのが普通になり、急ぐときのみ四つ這いになる。(自分で切り替えるのもちょっと面白い、やっぱ早いのは四つ這いでしょ!って思うのかしら。)
寝んねの頃からの進化を思い出す。座り、立ち、伝い歩きをし、よちよち歩きだし。一番大きな変化と感じたのは、意外に最近の、よちよち歩きからそれなりに安定して歩けるようになった時だ。単に筋力がついたとか、バランスが良くなったとか、スピードが出てきたというのではなくて。それまでは一つ一つの動作をよっこらしょだったのが、一連の動作として身に付いたというか。自転車に乗り出す時みたいに。お手玉ができるようになる時みたいに。歩行の運動パターンを獲得する、という大きな質的な変化があったように思う。
歩けるようになる前後の大脳の機能を可視化できたら面白いだろうな。なんか新しい神経ネットワークが構成されたんじゃないかな。そして、もう一つ思うのは、歩行はそれだけのことであって、別の知能とはあんまり関連しないんじゃないのかな、ということ。発達の指標で、歩行というのは一つ大きなマイルストーンだけど、それは一つのパスウェイの完成であって、この先に言語の発達とかそういう別の機能との繋がりはないんじゃないかなという印象。だから、そんなに歩行のリハビリを熱心に犠牲を払ってまでしなくていいんじゃないかなあ。人間が二足歩行を獲得して、両手で道具を使えるようになったから知能が発達して、なんていうのは進化論的おとぎ話なんじゃないかしら。
トテトテと歩いていくニャタを眺めるのは楽しいし、お互いに移動が楽になったけど、それだけのこと。せいぜい、足に合った靴を揃えてあげよう。ということで、歩き出すのが早くても遅くても構わないんじゃないかと思います。