よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

父親になる夫へ

  これは後悔の日記です。夫は彼氏だったとき、不完全ではあっても、優しい人でした。よくある話です。家族になって、家族が増えた時、家事や育児が初めから上手くできることもなく、私との会話でイライラするようになりました。これもよくある話です。でも、よくある話では、夫婦で家族で何とか乗り越えてやっていくものなのに、私たちはそうではありませんでした。警察や家庭裁判所に通うことになったのも、よくある話ではないと思います。

 家事や育児の練習を、子供ができる前からしておけば良かったのかなと思います。それは修行のようなもので、実際に家事や育児ができるようになることが一番の目的ではなく、責任感とか役割分担の必要性というものを学ぶことができたのではないかなと。でも、みんなそんな練習なんてしてないよね。

 うちが不利だったのは、夫が一生懸命働いても、経済的に一家の大黒柱となることができなかったこと。その原因は給料の安さだけでなく、夫が一番大事にすべき家族(妻と子と作る家庭)以外に支出がいくつもあったことや、夫自身が収入に応じた生活水準を考えることができなかったこともある。なんだかんだいって、夫の収入を主として暮らしている家族がまだまだ多いと思うし、世の中はそんな形に合わせていろいろな物事が回っているように感じてしまう。僻みかもしれないけど。

 私にも悪いところがあったとか、誰がどうとばかりでなく関係性とか相性の問題とか、そういうことはもうどうでもいいんです。そんな小綺麗な反省からは、どこにも行けないという結論になりました。

  このエピローグに見せかけたプロローグの続きを、なりふり構わず探していきたいと思います。