よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

先に進むニャタを追いかける怖がり母

 みんなそうなのかもしれないけど、でも私の母は子育て中、次のシーズンに私たちがどのサイズを着るのか予想して、シーズンオフのセールで子供服を買っておいたと言うけれど、私はニャタの成長が予測できなくて買えない。こういうところに、マイノリティーの不便さを感じる。デザインも、ウエストはきつめで(体型プラスおむつ)、袖や股下は余りがちだし(ミシンを買って直すには私が不器用だし)。

 世の中が騒がしくて、先々何がどうなるか分からないと思って、ニャタの春夏ものを買ってみた。生まれてNICUに入って退院して、またすぐ入院してから、先の物を買うのが怖くなってしまった私がいた。もちろん、縁起の悪いことを想像したりなんていうニャタに言えないようなことをするわけではないんだけど、ずっと元気でいてくれると信じるために先の物を買わないという願掛けをするような気持ちで。それが4歳半になって最後の入院がだいぶ遠くなってきて何となく頼もしくなってきて、ようやく3か月半年先の物を買っておいても許されるかなと思った。むしろ、最近不定愁訴の多いもう若くない私の方がちゃんと元気でいなきゃ。

 高齢者のバアバと、うっかりな上にバタバタの私、そしてニャタ、3人のうち一番記憶力が良いのがなんとニャタになってきた。物の場所とか、去年こんなことがあったねみたいな話で。「ここで待ってて」とか「カアカアが先にやって」とか、高度なことを言うようにもなってきた。平仮名は逆から読んでウケているし(「よるくま、まくるよ、アハハハ」みたいに)、漢字カードも末恐ろしいこと毎晩見たがって、いくつか読めるようになっているらしい。

 期待することは怖いけど、ニャタを信じてあげないといけないなあと思う平和な日々。この平和がどうか続きますように。