よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

自立心と甘えと屁理屈

 お手伝いを頼むと、非常にイソイソとやってくれる、今日この頃のニャタ。物を運んでとか、そういうこと。やや複雑なオーダーにも応えられるようになってきた。例えば何枚か買った洋服のタグを切りながら、「これをゴミ箱に捨てて、それからゴミ箱はこっちにもってきて欲しい、ほらまだゴミが出るからさ」と言えば、なるほど、とばかりにその通り動いてくれる。「カアカアが(自分で)やって」と返されることも以前からあるけど、最近は減っている。なので、例えば加湿器の水を運ぶので寄ってこられるとこぼしてしまいそうな時など、「ちょっと寝室にあるハンドクリームを持ってきてくれない?」などとお願いするのも良い。

 洋服を自分で着ようと頑張っていたりもする。うまく顔や手が出ないので、怒り出したりするけど、「手伝おうか?」と言っても断られる。見ていると意外とそのうちに出来ることが多い。あるいは、上手く出なくて「ウウン!」と怒ることをニャタ自身が楽しみだして、ニコニコと「ウウン!」を連発しだしたりもする。

 物を倒してしまって驚いたり、そのような小さな失敗をしたりしたとき、駆け寄って慰めるのを拒否するようにもなった。バアバはそんな時の対応が上手くて、別のことを装って陽気に近づいてニャタが怪我をしていないかチェックして、ニャタの笑顔も引き出したりしている。でも、痛い思いをした時などは、まだ全面的に抱き着いてエンエンと号泣するから、慰めを拒否する時は放っておいても大丈夫なのだと思う、少なくとも肉体的には。

 心身の成長が相変わらず著しいけど(0歳1歳に比べて、3歳4歳は鈍化しそうなものなのに、まだまだ目まぐるしい)、食事と排泄の自立に関してはからっきし進歩しない。「ちちっこちゃん出た」と申告して、「言ってよ~」と私の真似をする。おしっこが出る前に分かるなら言ってよ、トイレのおまるでしようよ、と私が(もはや気が向いた時だけだけど)誘っているからだ。今日なんて、「ぼく、(股間を指さしてオムツを示す)、好き」「ちちっこちゃん、(股間を指さしてオムツを示す)、好き」と、オムツが好きだからオムツにおしっこする宣言まで飛び出した。思わず、「いいよ、10歳くらいになったらまた考えよう」と私もトイトレやる気ない宣言をしてしまった。オムツ代、稼がなきゃ…。

 泣かなくてフロッピーな赤ちゃんだったニャタが、変わった生き物からすっかり人間らしくなってきて、寂しいくらいに嬉しい。