よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

自制心と物怖じ

 iPadでYoutubeを見ることに夢中である。はじめは「おかあさんといっしょ」で知った曲の弾き語りなどを見ていた。最近では、トミカやプラレールで遊ぶ映像を見ている。お勧め動画が出てくるので、次々と自分で見れる。広告を飛ばしたり、前の動画に戻ったり、いつの間にやら操作を覚えてもいる。

 ご飯に呼んでも、なかなかやめられない。時間で約束しても、なかなか守れない。「うちの子は中毒になっていて、もう自分ではやめられないから、何とかしないと」と表現しているママがいたけど、本当にそんな感じなのかもしれない。

 何回も、私に怒られて涙目になることを繰り返した後、ある日の寝る前。私がドライヤーをかけたりする間に見ていて(本当は寝る前のスクリーンタイムは良くないとは思うんだけど)、寝る時間になったら、自分で消すことができた。消したので、私がiPadを片付けた。そしたら、涙をポロポロと流すニャタ。「どうしたの?」「どこか痛いの?」。

 結局、「もっと見たかった」と呟いたので、それが本心のようだ。自分で消さなきゃと思って、自分で消して、泣いてしまった。それから、「抱っこして寝て」と何か月ぶりか?もしかしたら年単位で久しぶりに言われて、横抱きにして眠りに落ちた。さていつまで抱っこしていようかと思ったら、寝たまま自分から布団に降りて行った。大きくなって抱えきれていないし、寝心地は良くなかったんだろう。

 

 お手伝いが好きで、よくやってくれる。ある朝、資源ごみをたくさん玄関先に用意していたら、「手伝いましょうか?」と言ったので、「ちょうど、これをお願いしたいと思っていたんです」と空のペットボトルが数本入った軽い袋を渡したら「はい、わかりましたー」とやる気満々に受け取ってくれた。ちょうどそこに、家族が起きてきたので、ニャタは袋を片手に「僕お手伝いするんだよ」と自慢しに行った、はず。だけど、実際には「おはよう」とだけ言って、私のところに戻ってきた。言いたいことが言えない時が結構あって、私に「言って」と言うことも多い。

 

 繊細かつ複雑に育ってきた心を、どうやって扱っていけば良いのかと考えたりもするけれど、実際には日々の忙しさの中で反射的な対応になってしまってもいる。