よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

頑張れニャタ

 ニャタは受難の日々である。ただでさえ、私が妊娠して繊細な心に家族の変化を感じているのに、私が妊娠のしんどさに加えて妊婦検診でダイエットを指示された辛さで、イライラしてニャタにあたっている自覚がある。本当にごめんね。でも、ごめんで済ませられるような強さが、ニャタには備わってきた。生まれた時には、命を守るために、細心の注意を払ってきた。なぜだか、本当になぜだか、0歳の時から夫婦喧嘩を聞かせてしまうとすぐに眠り込んで起きない子だった。だから、温度とか栄養みたいな生理的なことに加えて、心理的なことにも本当に注意を払ってきた。でも今はごめんね、強くなって良かったね。

 少し前は一人で遊べるようになったのに、今でもそういう時間もあるけれど、「一緒に遊ぼう」攻撃が強い今日この頃。でも遊びも、ごっこ遊びが上手になってきたし、発展している。今日はお店屋さんごっこをするといって、たくさんの小物を床に並べて、お人形に買いに来させていた。え?呼ばれた私の役目は?一緒に遊ぶといっても、見ていて欲しいらしい。相手役をすることも、もちろんあるけれど。

 お手伝いをお願いすると、「一緒に遊ぼう」攻撃の最中にも家事を進められるし、本人のタメにもなると思うし、何よりニャタがとっても嬉しそうな顔をするのでよろしい。例えば、夕食の後の食器を台所に運んでもらう。といっても狭い家なので、その間は数歩。私がおっちょこちょいなので、我が家の日常使いの食器は割れない素材を心掛けている。後は、水分とかが残っているお皿は、すかさず私が片づけてしまう。まあ、お手伝いを断られることの方が、7割くらいの確立であるんだけどね。

 お手伝いに加えて、お願いごとも引き受けてくれるようになってきた。寝ようとして横になった後、照明のリモコンが手の届かないところにあって、起き上がるのがしんどかったので、ニャタに「お願い、取ってきて」と頼んでみた。はじめは断られたけど、もう一回「ねえ、お願い」と言ったら、すくっと起き上がって持ってきてくれた。優しい。それから、私がお風呂上りに暑いと言っていたら、自分のガーゼハンカチをとってきて、私を扇いでくれた。優しい。

 ということで、頼もしくなってきたニャタ。これからも元気で大きくなってね。出産事故の可能性とか、色々と考えてしまう今日この頃。色んな人に、何かの時はニャタのことをどうか覚えていて欲しいとお願いして回ってしまう。そんなご負担になることをしてくれなくても、ちょっと気にかけてくれる親切な人がいてくれたら、大分違う時って多いと思う。そういう互助会ができたらいいのにな。