いまだに信じられないけど、夢ではなかったと思う。私の作り話でもない、こんなこと作りたくもないし、思いもつかない。「別れたら、もう自分の子どもではないし、どうなっても知らない」。そんなことわざわざ言う必要もなかったし、その時、たっちゃんはただ、お布団で寝ていて、私は横で見守りながらパソコンを使っていて。
引っ越して、ようやく生活が落ち着いてきた今日、その言葉を思い出してしまった。自分が何か、いろいろと、言われるのも嫌だし辛いけど。「この子があんまり不憫だ」というのは、お母さんになってはじめて知った感情。
言っても詮無い、雰囲気を悪くするだけどわかってはいても、思わず母にこぼしてしまった。母の返事は、「あなたが『結婚できなくてもいいけど、子どもが欲しい、将来一人じゃ寂しい』と言っていたから、たっちゃんが生まれてきてくれたんじゃない」というものだった。
たっちゃんは、こんなお母さんを選んで生まれてきてくれて優しいね。とってもとっても、ずっとずっと、大事にするよ。そうだった、もう私は寂しくない。たとえ、お母さんに、たっちゃんに、何があっても、お母さんにはたっちゃんがいてくれるから。たっちゃんも、たっちゃんの意思のとおり、お母さんのところにきてくれて、幸せだね。