ぺっちゃぶー

この世界を楽しく生きていくために。

どこまで行けばいいんだろう、ニャタを連れて。

 昼寝から目覚めたニャタが、窓の外を指さす。5月の夕方は、まだ暖かく明るい。急いで支度をして(オムツ替えて水飲ませて上着を着せて、お散歩バッグに水入れて、自分のスマホと鍵と上着をかき集め)、ニャタの手を引き散歩に出かけた。

 ニャタは腕を伸ばし、ガクガクガクと下げて来て、踏切を見に行きたいと主張する。歩いて5分の最寄り駅。いつも上りと下りの電車を3セットずつくらい見て、ちょうど1時間くらいの散歩になる。休みあけ、ときどき上司に「どこか出かけた?」と聞かれて、「近所の踏切です」と答えると悪気なく笑われる。上司は小学生の息子さんとよく山登りやキャンプに行っている。

 マンションの入り口はオートロックの自動ドアが解放されていて、引っ越し屋さんが作業をしていた。釘付けになるニャタ。現場に張り付くニャタ。何とか邪魔にならない程度のところまで誘導すれば、ドスンと座り込んだニャタに「お隣どうぞ」と手のひらを見せられる。

 台車にたくさんの段ボールが積まれて、ガタガタと目の前を通り過ぎる。家具は毛布のような資材でぐるぐる巻きになっているけど、あれは何だろう箪笥かな。床に座った視点の低さも新鮮だ。これがニャタの見る世界か。確かになかなか面白いけど、まあやっぱりニャタのお付き合いでしかないな。

 業者の人がうっかり箱を落とせば「べばべばべば」と興奮気味に声に出し、ヨイショと台車を持ち上げる仕草を真似する。終わらない引っ越し作業に見惚れ続けるニャタを、何とか家に連れて帰った頃には、日が陰って空気に冷たさが混ざってきていた。

 本日の散歩、マンション敷地内で終了。子連れで遠出する家族って、何をどうしているんだろう? 自家用車があれば、それに乗せてどこまでも行けるんだろうか? ニャタは車酔いするしなあ。

 子どもの散歩って、遠くまでいかなきゃいけないのかな。近所でもいいかな。

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