よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

記念日

 新しい夫、という言い方もどうかと思うけれど、そういう人から「ニャタの誕生日はどうすれば良い?」と聞かれた。「プレゼントは私や親がたくさんリクエストされていて十分だし、ケーキも何も決まったもの以外食べないし、去年までは部屋の飾りつけをしていて今年はまだ準備していないけど、それはあなたに頼むことでもないし。私にケーキを買ってきて、コンビニのケーキも美味しいから」と頼んでおいた。

 忘れられるかな、どうかな、と思って少し気になっていた。当日いつもどおり、ニャタが寝静まってから帰ってきた。「ニャタを産んでくれてありがとう」と手渡してくれた。

 とても嬉しい気持ちの照れ隠しだと思うけど、「あなたに言われる言葉じゃないよねー」と笑ってしまった。「そう?可愛いじゃない」と言ってくれた。

 全てが順調なわけではない。同居のはじめこそ、きちんとニャタの遊び相手をしてくれていたのが、今ではほぼゼロだ。すぐに自室へ引きこもってしまう。ニャタには「部屋で仕事をしている時は邪魔しちゃだめよ」と教えているので、閉められた扉を眺めて「お仕事ばっかり」とニャタが新婚夫婦のような愚痴を呟いたときには、(ばっかりなんて上手に使えたな)と思った。かと思えば、私がニャタを叱っていると出てきて、「そうだよダメだよ」みたいに参加するので、(いやいやそこは逃げ道になってくれないと。だいたいあなたがニャタに言う言葉は否定ばかりになっているよ)と思ったりもする。

 「コンビニしか開いてなかったし、これってケーキか分からなかったけど」と買ってきてくれたスイーツは、プリンにクリームが飾り付けられたもの。自分では買わない種類だけど、とても美味しかった。行けるところまで行こう。お互いに無理をする必要はない。一緒に楽しい旅を、長く続けられるといいね。初めから終わりまで、ニャタが優先ですからね。

 お誕生日おめでとう、ニャタ。大好き。嬉しい。