よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

大きい赤ちゃんと小さい赤ちゃん

 「赤です」と自己紹介するようになった私の大きな赤ちゃんは、今日も元気そうで幸いである。「5歳です」と名乗る時もある。

 お腹の中の人は、元気なのだろうか。今日は仕事が忙しく、気づいたら14時になっていて、慌てて食べた。まだ小さい人を飢えさせてしまったのなら、どうしよう。

 産まれた後の方が大変、というのはもちろんだけれども、私の大きな赤ちゃんはお預けして昼にはちゃんと食事をもらっていたのに。中の小さな方は、ご飯だけでなく、夜も外身が十分に寝ていなかったり、外身が悲しい気持ちでいたり(妊娠アプリに、もう感情を感じる脳が働き始めているので、お母さんはゆったりとした気持ちでいて、と書いてあった。そうもいかないし、脅されているような気分になってしまった)。胎児を大切にしたいのは山々だけれど、そのために自分を大切にすることが、なぜか難しくて、なかなか出来ていなくて。

 私の母は、私のことを可愛いと言って育ててくれた。薄ぼんやりとしていた私は、いい加減大きくなってから、私のことを可愛いなんて微塵も思わない世間の人の態度に、勝手に傷ついていたように思う。ニャタには可愛いよと言うだけでなく、誰かがあなたのことを可愛いと思わない様子でも、かつて私があなたのことを可愛いと思ったことは揺らがないのだから、気にせずに生きていきなさい、と教えてあげたい。

 中の人には、産まれてきたなら、その人に合ったことを教えたい。2人を愛して、幸せにする。そんな偉業ができるのかな、と思ってしまうけど、そうする以外に選択肢がない。