よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

知的障害って脳がどういう状態なんだろう

できないこと

食事中、トマトを食べながら、トマトの写真が載った本を見ている。 

はじめてのたべもの100 (0・1・2さい ぐんぐんそだつ好奇心)

はじめてのたべもの100 (0・1・2さい ぐんぐんそだつ好奇心)

 

 トマトの写真を指して「これは何?」と聞けば、「トマト」と答える(トーマトってかわいい名前よね♪という歌の振付をする)。「トマトの写真を指してごらん」と言えば、できる。でも、「今食べているものを指して」というと、ニンジンを指す。前に同じ問答をして教えた時に、ニンジンを食べていたからだと思われる。逆に、よく何週間も前のことを覚えているし、まるっと質問文を暗記しているものだと思う。

できること

私と居間で着替えていて自分で上手にズボンを履けたので、寝室にいるバアバに見せに行くと言って、自慢して帰ってきた。(狭い賃貸に住んでるから、半分冗談で)「『お母さんはどこどこ?』ってならずに、ちゃんと迷子にならないで帰ってきて偉いね」と言ってあげた。そしたら、歩く真似をして、ズボンを指さしてにっこりした後、左右にふらふら歩く真似をしてイヤイヤ言って、笑った。バアバに見せに行って、迷子になった真似をしたのだ。こういう会話のやりとりは得意で、いっしょに暮して楽しい子です。 

知的障害児に教育する限界について

 障害の程度や内容にもよるけれども、学習能力のある子に長時間かけてスモールステップ法で教えていけば、少しずつ積み重ねて到達点が上昇していきそうなものなのに、そこには限界が歴然としてあることをこれまでの事例が示している。

 概念の獲得が難しい、という言説は聞く。概念という概念は、もっと基礎的な知識から、飛躍して存在するものなのだろうか。概念を司る特別な神経細胞、細胞膜を通過する特別なイオンの流れでもあるのだろうか。

第4版 カールソン神経科学テキスト 脳と行動

第4版 カールソン神経科学テキスト 脳と行動

 

 純粋科学はまだ、私の疑問に答えてくれない。 

理解するってどういうこと?: 「わかる」ための方法と「わかる」ことで得られる宝物

理解するってどういうこと?: 「わかる」ための方法と「わかる」ことで得られる宝物

 

門外漢だけど、教育方面の本だと思うけど、私の読解力では題名に匹敵する内容は読み取れなかった。 

ひとがひとをわかるということ―間主観性と相互主体性

ひとがひとをわかるということ―間主観性と相互主体性

 

 

心を探して―ブルーナー自伝

心を探して―ブルーナー自伝

 

結局こういう本が、一番しっくりするんだよなあ、と。 ニャタと言う物質が存在するのではなくて、ニャタとニャタを囲む世界があって、やりとりの中で流動的に生きていくのだと。だけど、物質の限界は超えられないのだと。そして、ニャタという実態が独立していないと言いながらも私はニャタという存在が大好きだし、何ができるできないなんて関係ないよと言いながらやっぱり時々ニャタの将来が気になる母親だし、こうして考えを巡らしたり気持ちを整理したりしながらやっていくんだろうなと。