よく歌い、よく笑う。

2015年10月に生まれた突然変異体(ダウン症)ニャタは育っています

日記

ずっと抱っこで歌ってる

昭和の時代に、原家族でテレビを見ていて、世界の民族紹介みたいな番組があった。一日中、歌っていて、会話も歌にするくらいの人たちがいた(ような記憶がある)。赤ん坊を、ほとんど一日中抱っこして育てる風習の人たちもいた。 子供心に、いつか自分に赤ち…

僕はいじけているんだ。

部屋の隅に敷いたラグの、真ん中に、うつぶせで倒れている。いじけているんだ。原因は、何だったっけ。ピンとくることは無いけど、遊びの対応が、何かお気持ちに沿わなかったのかな。考え事に一瞬目を離したら、状況が変わっていた。 たっちゃんも2歳を過ぎ…

ナニコレ、暗い部屋も面白いね。

子どもが寝室で寝かしつけられている。私は居間にいて、こちらからの明かりが漏れないように、電気を消した。 私がお母さんなんだけど。たっちゃんが遊んじゃって寝ないから、しびれを切らしたバアバが、私から寝かしつけを取り上げたんだ。子どもの健康のた…

体質が変わった。

たっちゃんを産んで、私は変わった。たぶん、オキシトシンが出て、ASDが修飾されたんだと思う。出産とASDの、オキシトシン系の変化とかよく知らないけど。 独り身だった頃はわからなかったこと、できなかったことが、できるようになった。なんだろう、こだわ…

言いたいこと止めるの、難しいんだろうな

うちの子は2歳を過ぎて、いまだにオッパイを欲しがる。でも、罪悪感があるらしく、バアバの目を気している素振りを見せる。バアバが座を外すとオッパイツンツンアピールをする。バアバが現れると、ビクッとオッパイから離れる。子どもってすごいなあ。 お風…

いっしょに疲れようね。

子どもが体力を楽しく使って、親は疲れない遊びって何だろう。そんなことを考えながら、年末年始の仕事休みをカウントダウン。あくまで仕事が休みなのであって、お母さん業は年中無休どころか、出勤日より厳しい24時間体制の今日この頃。たっちゃんのことは…

この毛布が暖かすぎる

「ちょっと寒いからさ、かけるもの持ってきてくれない?毛布とかさ。」と言ってみた。冗談半分で。そうしたら、たっちゃんは「あいっ」と言って、白い自分の毛布をひきずってきてくれた。 たっちゃん、歴年齢2歳3か月の、ダウン症児。言語理解は良いけれど、…

心から、しっとり。

別に今更、自分の見た目をどうこうしようとか思ってなかったけど、保湿したら良くなった。見た目が。 かゆいし、かくからか湿疹みたいになって、それを引っかいて小さなかさぶたができて、怪我を治すくらいの意味合いで保湿をした。美容目的ではなくて。使っ…

グリセリン水

どこまでも透明なグリセリン水が、ヒルドイドで治らなかった乾燥肌のかゆみを、すーっと鎮めてくれた。 高校生以来くらいに懐かしい、グリセリンを薄めただけの手作り化粧品。皮膚科で処方してもらったヒルドイドローションは、小児科で処方してもらったヒル…

機嫌の悪さに対応する自信がない

どうにもご機嫌が悪いのが、数日続いている。体調でも悪いのかと、体温を測ってみたりするけど熱もないし。よく食べてよく遊ぶし。 彼なりの反抗期なのかもしれない。気に入らないことがあると、ブーブー言うというか音を発して、手足をバタバタする。例えば…

毎日デートしようね

東京近郊と呼ばれる千葉の都市で10代半ばを過ごした私にとって、男の子がデートに誘ってくれるのは、ディズニーランドだった。自分もドキドキしていたし、相手もパレードだとかアトラクションだとかを楽しんでいるのだと思っていた。 国道と踏切を見に行くだ…

言葉がわからない人と

「掃除機を取りに行くよ」と声をかけると、目の前にあった2冊の絵本を一生懸命抱えて、期待に満ちた目でこちらを見上げる。抱っこして一緒に掃除機を取りに行きたいのはいつものことだけど、絵本を持っていくつもりだこの子は。「持っていくの?」と確認すれ…

自分が好きなもの、あなたもどうぞの精神。

さっきまでは、たっちゃんとポーちゃんと、お風呂に入っていた。最近、たっちゃんはポーちゃんのお世話が大好き。お風呂にも連れてきて、湯船に入れる。セルロイドのような赤いお人形のポーちゃんは、お湯に浮かんで、カランコロン鈴の音を立てていた。 お風…

それコントですか

「届かない~!」と音声をつけてあげると、余計調子に乗って、オーバーアクションになる。たっちゃん2歳3か月。まだ歩かない、発語もまだ音声のレベル。でも、一人でコントしてる。 壁の上の方にある電気のスイッチに、床から手を伸ばして、「届かないよ~!…

はじめて並べる

ミニカーを一列に並べていた。たっちゃん2歳3か月。新しい遊びだ。何か高度な感じがする。まず、ミニカーを他から区別して認識したこと。ディープラーニングと同じなのか、どれがミニカーで、これはボールで、あっちは人形というように。色もサイズもバラバ…

強気でいこう

結局、気持ちの問題なんだよなあと、痛感した。 運動が苦手で、怖がりのたっちゃん。でも、やるときはやる。腰をフラフラさせながら、立ち上がって両手を挙げて、棚の上のオモチャを抱えるように降ろす。2歳を過ぎて、気が強くなった。あれをこうしたいとい…

自分を知るって簡単なことらしい

普通の子どもを育てたら、その成長スピードについていけないんじゃないかと思う。半分の速さと言われるうちの子でさえ、お母さんを置いてけぼりにして、どんどんどんどん進んでいく。 鏡の中の自分を認識できるようになるのはいつかしら、なんて思っていたの…

相似形の世界

意地悪な言い方をしたくなるくらい、感動した。 絵本を広げて置いて、人形もそばに置いて、「あーうー」と声を出している。たっちゃん2歳2か月、お人形さんに本を読んであげているのだ。こんな高度なことをする日が来るなんて! ふにゃふにゃの赤ちゃんが生…

ポンポンしてて!

お母さんが仕事から帰ってくると、たっちゃんは両腕を上下にポンポンする。「バットでボールをポンポン遊び」をやって、という意味だ。お母さんはアンパンマンのプラスチックバットを持って、スポンジのボールを、羽根つきみたいにポンポンする。いち、にー…

段取りが良くなった

あれって何て言うんだっけ、昔時々見かけたおもちゃ。パズルのピースが正方形で、台から外れないようになっていて、一か所だけピースが無くて、順番にずらしてパズルを完成させるやつ。 たっちゃん(2歳2か月)が奥から物を取ろうとする時に、先に手前の物を…

マルチタスクをメタ認知する

覚えたことはどんどんやってみたいというお年頃の、絶賛2歳児たっちゃん。ゴミはゴミ箱に捨てるということを覚えたけど、何をゴミと判定しているのかは謎。でも、床に落ちていた糸くずなんかを器用に拾って、ゴミ箱まで捨てに行ってくれる。 小さなおててを…

何回やっても同じだよ

何度も同じことを繰り返す、というのは、そのことを1回だけするのとは違う意味を持つのだと思う。 たっちゃんは指さしやうなずきのコミュニケーションで、お母さんに抱っこひもをつけさせる。そして、人形を抱っこさせる。それから、人形を抱っこひもから出…

この世界は終わらない

私の一番の願いは、たっちゃんを守ること。この母親としての気持ちは、決してあなたには理解できないと思う。それから、私が仕事柄経験してきた辛い思い出。亡くなった赤ちゃんを救急外来に連れてきた呆然とした母親と、職場から駆けつけて現実を知った途端…

「お母さんになる日記」から「僕がつくる世界」へ

頭が良くなる方法も、人の気持ちがわかるようになる方法も、同じことだった。そして、幸せを感じられるようになる方法も。 最近、科学技術がもっと進化すべき点が思い浮かぶようになった。評判のいい立派な肩書な人も、相談者に親切にすべき士業の人も、不完…

赤を選ぶ

「どれにしようか、たっちゃんは赤が好きだよね」と言ったら、これ!と真っ赤な靴を選んだ。たっちゃん2歳、男児で赤が好き。でも、冒頭のお母さんの発言は、誘導だったかもしれない。その一言を言わずに、もう少し待ってみればよかった。たっちゃんがどう…

小さな生き物を育てる

腕にシールを貼られた。たっちゃん2歳。シール遊びを、こんなに早くできるようになるなんて、思わなかった。器用に、シールを剥がしたり貼ったり。 私もシールを貼った記憶がある。たぶん、兄に。仲良しで、大好きで、よく遊んでもらっていた。兄弟と言うの…

タイム羊羹マシーン

きっかけは、蒸し羊羹だった。職場に頂いたけど、うちは昔ながらの給湯室とかないドライなオフィスだから、誰も切って食べたりしない。賞味期限を過ぎて置物と化す前に、もらって帰ることにした。その姿を見て話しかけてきた人がいた。 後輩男性:何ですか、…

子連れ出勤

何度も連れて行ってます。職場に子ども。同僚が仕事(それが会議だったりもしたけど)の合間にあやしてくれるし。クライアントも、まあ可愛いわね会えて嬉しい、と言ってくれたし。幸せな職場に恵まれてます。 ニュースになってるように、議会に子連れが良い…

小さくて立派な息子よ、ありがとう

今日は辛い。人生には、もっと辛いこと、もっと辛い日があるのはわかってる。でも、今日のも、ランキングなりリストなりの下の方には連なるであろう出来事。具体的には、離婚に関する相手とのあれこれ。こんな日には、もうどうしていいかわからない。体もし…

おしっこの匂い

臭いのって何か落ち着く。特に、愛しい人の発する匂いは。 ある日、定期検査で、腎臓の数値が悪かった。たっちゃん2歳。1歳の時は大丈夫だったのに。 でも、生まれてからずっと、おしっこの匂いを嗅いできたので、ちょっと自信があった。ずっと同じような…